四十路の選択

タイトルは『鷹の選択』にならって『四十路の選択』としました。

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【◎外資系コンサルタントの企画力】企画の「つくり方」と「実現のさせ方」が学べます。

 

今回の読書メモは外資コンサルタントの企画力』です。 

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本書を手にした理由は企画力を高めるためのヒントを学びたいと考えたからです。

企画を練るのに地位や資格は不要です。

必要なことはただひとつ、「考えるスイッチ」を入れるということです。

本書には、企画の「アイディアを練る局面」と「周囲を説得する局面」、それぞれでのコツがまとめられています。

 

著者 

著者は、元日本IBM常務執行役員だった方です。

早稲田大学理工学部卒業、同大学大学院修士課程修了し、日本ビクター入社します。

その後、アクセンチュアを経て、PwCコンサルティングへ転職されます。

IBMによるPwCコンサルティング買収に際しPwCコンサルティングの日本オフィス側の統合リーダーを経験されます。

日本IBMでは、10年にわたって「戦略コンサルティンググループ」を統括されています。

 

目次

【第1章】焦燥編―企画とはそもそも何なのか

【第2章】妄想編―「常識のフェンス」から脳を解放しよう

【第3章】発想編―頭の中にぼんやりと仕切りをつくってみよう

【第4章】構想編―発想をビジネスに変えていこう

【第5章】実現シナリオ編―組織の底辺にある感情を武器としよう

【第6章】企画書とりまとめ編―議論の触媒を準備し決断を求める

【第7章】説明準備編―「説明」を設計してみよう

【第8章】説明編―すべては正しく企画を理解してもらうために

 

ここからは、本書でフセンをつけた箇所をまとめておきます。

 

「妄想」「発想」「構想」を区別せよ

◆32ページ~34ページ◆

肩の力を抜いて発想したい。そのために、私は「妄想」「発想」「構想」を、意識的に分けて考えるようにしている。それぞれの特に明確な定義があるわけではなく、あくまでも気分的な分類だ。あえて説明するならば、「妄想」は、どこか馬鹿げたアイディアで、話す相手によっては嘲笑されてしまいそうなものだ。だが、人が嘲笑するのはそれが問題外、いうなれば常識外れたからであり、それはそれで、見る人が見れば万が一の価値をもっているかもしれない。それが、「発想」となると、妄想に比べて理論武装され、その価値が他人に客観的に証明できそうなものだ。そして、「構想」ともなれば、自社や自組織の能力、財源などの要素を加味して、その実現可能性が見えてくる。

 

「妄想」「発想」「構想」を区別する

おもしろい「発想」を行うために、たくさんの「妄想」を行いたいと思います。

たくさんの「妄想」の中から、これはイケると思える「発想」が生まれてくるのでしょう。

 

意外に難しい「課題」の整理

◆57ページ~61ページ◆

「課題」という言葉は、あいまいかつ危ない言葉だと、いつも思う。あるときは問題点、あるときは解決策、と、その統一が難しい。私は、問題点を発生させないようにするために必要な施策を「課題」としている。逆にいえば、課題を解決すれば問題点は発生しないわけだ。(中略)

そうなってくるとややこしいのは、「課題」と「対応策」の違いだ。両者もまた混同されやすい。事実、問題点は具体的で小さいものであれば、課題イコール対応策となる場合があるかもしれない。私は、対応策はアクションと呼ばれるものと同意で、「人にそのまま依頼できるくらい具体的な施策」としている。

  

「課題」の定義を明確にする

自分も「課題」「問題点」「対応策」など混同していました。

「課題=問題点を発生させないようにするために必要な施策」として定義します。

 

事業の連携にストーリーが存在するか

◆99ページ~104ページ◆

ここでは、顧客獲得のための機能を「Door Opener」、小規模提案を「Detonator(起爆装置)」、大規模提案を「Big Burst(大爆発)」、その後の保守を「Stock」とし、事業から事業へのバトンタッチの可能性を「継続率」として表している。こう考えると、「事業間をシームレスにつなぎ合わせた総合力で顧客価値向上を狙う」姿が、数字で見えてくる。この総和が、シームレス戦略の成果となるわけだ。当然のことながら、先行した事業からの引継ぎになるために、受注率も販売金額も高くなる。もし、ここで想定したような受注率にならなかったり、販売金額が高すぎたりすれば、他の部分の数字にチャレンジすることで、総和を維持するというオペレーションが可能になる。つまりは、他事業の力を借りて、企業全体の最適化を図るというものだ。

 

事業から事業へのバトンタッチの可能性を考える

継続的に取引を拡げていくためには事業間の連携が必要です。

「Door Opener」→「Detonator」→「Big Burst」→「Stock」と事業を連携していくストーリーの仮説を考え、検証するサイクルを回すようにします。

 

「取引」「商い」「事業」を明確に分解せよ

◆126ページ~128ページ◆

私は事業化というものを考える際に、「取引」「商い」「事業」の3つのステージで考えるようにしている。「取引」は、特に販売できるとも思わなかったものが、販売してみたら売れたというレベル。「商い」は、それで確実に利益を得られるよう値づけを考え、広告宣伝や、ビジネスパートナーとのアライアンスで、大きな売上が安定して得られるような仕組みができた段階。「事業」は、モノばかりでなく、資金調達や、ヒトの採用、育成、退職などのプロセスが整備され、永久運動体として活動が続けられるようになっていることだ。

 

「取引」「商い」「事業」を明確にする

事業化では「取引」「商い」「事業」のステージを一段ずつ積み上げでいくものなのです。

いきなり「事業」を目指すのではなく、小さく「取引」から始めることを考えます。

 

「心の導線」を設計せよ

◆236ページ~239ページ◆

心の導線を敷き、それに沿って経営者の思考や心情を変化させていく。一見、すごく難しいことをいっているように感じられるかもしれないが、実は、ここにかなり有効なコツがある。それは、「5つの不を破る」と考えることだ。5つとは、不和、不信、不要、不急、不経済のことである。

・不和:そのことについて、知らなかったという段階

・不信:知ってはいたが、それが重要だとは認識していないという段階

・不要:重要だとは感じているが、それはすでにやられているか、やらなくても問題がないと思っている段階

・不急:やらなければならないことだが、優先順位から見るとまだ低い段階

・不経済:ぜひそれを実行したいが、あまりにも費用対効果に疑問があるという段階

  

「5つの不を破る」ことを考える

これからお客様との商談では「5つの不」を意識します。

不を破るための情報を提供しつつ、お客様に納得していただくよう進めます。

 

取り入れたい習慣

今後取り入れたい習慣は以下の5点です。

1) 「妄想」「発想」「構想」を区別すること。

2) 「課題」の定義を明確にすること。

3) 事業から事業へのバトンタッチの可能性を考えること。

4) 「取引」「商い」「事業」を明確にすること。

5) 「5つの不を破る」ことを考えること。

 

やっちゃえ!オッサン!おっさん は「まだまだ、やりますよ!」。

そしてあなたも「まだまだ、やれますよ!」。いっしょにがんばりましょう!!

                       

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。また遊びにきてください。

よろしくお願いいたします。