四十路の選択

タイトルは『鷹の選択』にならって『四十路の選択』としました。

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【法人営業戦略の教科書】弱者の戦略・戦術が学べます。

 

今回の読書メモは『法人営業戦略の教科書』です。 

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本書を手にした理由は、法人営業について学びたいと考えたからです。

本書でいう「法人営業」は、「リピート購買が発生する法人に対しての営業活動であり、狙ったマーケットにおいて自社の市場シェアを高め、ナンバー1になるための戦い方と手順」と定義されています。

本書にはランチェスター戦略をベースに弱者の戦略と戦術がまとめられています。

 

基本的な売上アップの方程式

売上=(1)総アプローチ件数×(2)アポイント獲得率×(3)面談率×(4)商談率×(5)受注率

×(6)受注単価×(7)リピート率

そして(1)から(7)のそれぞれの項目を向上させることが売上アップにつながります。

 

弱者の戦略と戦術

弱者のとる戦略「差別化戦略」です。

差別化戦略」とは「組織の営業力=営業の質×営業の量」とした時、「営業の質を高める」or「営業の量を局地的に集中させる」という戦い方です。

そして、弱者のとる戦術は、(1)局地戦、(2)接近戦、(3)一騎打ち戦、(4)一点集中主義、(5)陽動戦の5つです。これを「弱者の5大戦法」といいます。

 

著者 

売上が2 倍に上がる法人営業戦略の教科書

売上が2 倍に上がる法人営業戦略の教科書

 

著者は、経営コンサルタントの方です。

大学卒業後、広告会社の営業マン時代に全く成績が伸びず、最後通告を言い渡されます。

そんな中、今までと異なる営業手法でトップセールスから最年少マネージャーに昇格されます。

「結果が出ないのは正しいやり方を知らないだけ、自分と同じ轍を踏んで欲しくない!」との思いから経営コンサルタントになりました。

講師としても依頼が絶えず、全国の商工会・商工会議所、日刊工業新聞社など各種経済団体でのセミナー講師、大手上場企業での研修講師など年間100 日以上務められています。

 

目次

【第1章】9割の営業マネージャーがハマる営業現場の落とし穴

【第2章】これを知らずに生き残れない! 最前線の営業負現場で勝つための判断基準

【第3章】情報なくして戦略なし、戦略なくして売上なし

【第4章】売上は現場でつくるのではなく社内でつくる!

【第5章】営業戦略の実行と営業マンの行動管理

 

ここからは、本書でフセンをつけた箇所をまとめておきます。

 

明確な判断基準があるか否かで営業マネージャーの力量が問われる

◆28ページ~30ページ◆

1つ目は「勝ち易きに勝つ」ということです。A社(1000万円)の方がB社(300万円)より多額のお茶を仕入れていますから、需要があると言えます。ということは一般的に考えて、B社よりA社の方に競合他社が多いということが想定されます。競合他社の多い客先と競合先の少ない客先、どちらの方が優位にビジネスを進められるでしょうか?「競合他社の少ない市場や顧客を狙う」のは、ビジネスにおける鉄則の1つなのです。

もう1つの理由はシェアを安定させるということです。詳細は次章でお伝えしますが、市場シェアは判断基準となる7つの数値が存在します。その1つが「安定目標値(約40%)」と言われる数値であり、この数値に達するとシェアが安定するのです。A社の客内シェア10%とB社の客内シェア33%、40%に近いのはB社です。経営資源は限られているので、まずはB社に注力し、B社のシェアが安定してからA社にシフトし、A社のシェアアップを狙うのが正しい手順と言えるのではないでしょうか。

  

「勝ち易きに勝ち」「シェアを安定させる」

今までシェアという考え方を持っていませんでした。

これからはシェアを意識し、「安定目標値(約40%)」を目指します。

そのためには、勝ち易い場所で、勝ち易い相手と戦います。

 

どんな企業でもナンバー1になれる手順

◆101ページ~104ページ◆

ランチェスター戦略では重要視している3つの結論というものがあります。

1つ目は「競争目標」と「攻撃目標」を分ける考え方のところでお伝えした「足下の敵攻撃の原則」です。

2つ目は単なる1位ではなく、ダントツの1位となる「ナンバー1」になって戦いを終結させることでした。

そして3つ目は経営資源を集中させる概念となる「一点集中主義」です。これは「弱者の5大戦法」の4つ目にもありました。

  

3つの結論を実践する

「足下の敵攻撃の原則」「ナンバー1」「一点集中主義」を実践します。

ちなみに「競争目標」とは、ワンランク上位の競合他社を目標とすることです。

上位の競合他社に対しては全面対決を避け、弱者の基本戦略である「差別化戦略」を中心とした戦術です。

「攻撃目標」とは、ワンランク下位の競合他社を目標とすることです。

下位の競合他社に対しては自社が強者になるので「ミート戦略」でシェアを奪う戦術です。

 

8割の営業マンが間違えている営業・販売の行為とは

◆204ページ~218ページ◆

まず、1つ目のプロセスは「アプローチ」です。「アプローチの目的は何か?」と訊かれたら即答できますか?正解は、「面談の目的を伝えること」です。「何のために時間を取っていただいているのか?」「何のためにこの場があるのか?」「自社・自分に何ができるのか?」を伝えるということです。そして、アプローチには3つのステップがあります。

(1)話題の提示→面談の目的を伝える

(2)価値の紹介→面談のメリット

(3)ヒアリングの許可→同意の許可

この3つのステップを経て「ヒアリング」に進みますが、そこに行くまでの最大の難関は「お客様が無関心であること」です。では、お客様の無関心を克服するにはどうしたらいいでしょういか?それには2つのポイントを押さえておかなければいけません。

1つ目は「お客様を尊重する」ということです。お客様が「~だと思うから……」と言ったことに対して、「いえいえ、お客様~ですよ!」という類の言動はお客様を尊重しているとは言えません。コーチングでは「ラポール」という言葉がありますが、相手を尊重した上で接するのが最初の一歩です。

2つ目は「お客様の興味をひく」ということです。お客様が訊いてもいないのにパンフレットのようなものを拡げて商品説明をはじめるような営業マンがいます。これは絶対にやってはいけません。

  

アプローチの3ステップを実践する

(1)面談の目的を伝える、(2)面談のメリットを伝える、(3)ヒアリングの同意を得る、この3ステップを実践します。

これからは、お客様が訊いてないのにパンフレットを拡げて商品説明をはじめるようなことはもうしません。

 

取り入れたい習慣

今後取り入れたい習慣は以下の3点です。

1) 「価値易きに勝ち」「シェアを安定させる」こと。

2) 3つの結論を実践すること。

3) アプローチの3ステップを実践すること。

 

やっちゃえ!オッサン!おっさん は「まだまだ、やりますよ!」。

そしてあなたも「まだまだ、やれますよ!」。いっしょにがんばりましょう!!

                       

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。また遊びにきてください。

よろしくお願いいたします。