【だまされない議論力】情報を適切に選択していく方法が学べます。
今回の読書メモは『だまされない議論力』です。
本書を手にした理由は議論の力を高めたいと考えたからです。
本書は、雑多な情報から良質なものを選択し、それを自分のものとして活用し、また社会へと還元していく方法が学べます。
さまざまな情報の海の中で、必要とするものを適切に選択していくための指針になります。
著者
著者は、「文章・論理」の指導者です。
大学卒行後、演劇研究所、予備校の講師を経て、インターネット講座「VOCABOW小論術」の校長となります。
「ロースクール」「MBA」の志望者などを対象に、「文章・論理」の指導を行うほか、企業でもライティング指導を行っています。
目次
【第1部】紋切り型に抗して考える
【第2部】よくあるロジックの仕組みをみる
【第3部】ささいな議論から根本の問題へ
ここからは、本書でフセンをつけた箇所をまとめておきます。
「勝ち負け」ではなく「真理の探求」
◆92ページ~94ページ◆
相手が自分の根拠を認めれば、相手に自分の意見を押しつけることができる。逆の自分が相手の根拠を認めれば、自分の意見を捨てて相手に従わねばならなくなる。つまり議論とは、支配と屈従という権力関係を暗黙のうちに含むシビアなゲームなのである。議論に負けると、何だか悔しい感じになるのは、そういうことなのだ。しかし、これが「勝ち負け」に終わらないのは、双方が「心理の探求」という共通の目標を持っているからだ。議論してどちらが正しいかを決定するのは、勝ち負けを決めることが主なる目的ではない。よりよい解決を求めるためである。だから、議論に負けても、それは相手に負けたことにはならない。真理に負けた、いや従っているのである。悔しがるより、自分がより真理に近づいたと満足すべいなのだ。
議論ではよりよい解決を求める
議論を「勝ち負け」だけで捉えていました。
反対意見はつぶすべく、反撃していました。
反射的に自分は正しい、相手が間違っているという思考になっていました。
「真理の探究」という思考ができていませんでした。
これからは「よりよい解決を求める」ようにします。
ポイントとサポート
◆152ページ~154ページ◆
このように、議論として有効かどうかを調べるには、「問題―解決―根拠」の形に当てはめるのが有効だ。とくに根拠のところは、理由・対比・引用・例示・説明などの部分に区分けして、それがどのように解決の内容を支えているのか、分析する。そうすると、自分が今読んだり聞いたりしている議論が、何を巡って・どんな証明を展開しているのか、わかる。このような、解決という一つのメッセージの正しさを、他の部分が根拠となって保証するという構造を、ポイントとサポートという。言いたいことの中心がポイントであり、それを支えるのがサポート情報だ。議論を理解するには、まずこの二つを峻別する。それに基づいて、言いたいことは何か、それは明快か・希少かを評価する。
議論は「問題―解決―根拠」の形に当てはめる
議論の要素は以下のようになります。
要素 評価ポイント
問題 独創的か?反常識的か?
解決 明快か? 希少か?
根拠 わかりやすいか? くわしいか? 現実と対応しているか? イメージ豊かか?
根拠の種類 表現
理由 なぜなら~から
例示 たとえば~
説明 ~のである
引用 ~と言う
対比 ~に対して
比喩 ~のようだ
これからは、自分の意見は「問題―解決―根拠」の形で話すようにします。
対立している前提を崩す
◆183ページ~184ページ◆
どうやったら、こういう議論の進行になるのだろうか?それは対立している前提を崩すと言う方法によってだ。ソクラテスは、人生で一番大切なものはお金か、お金でないか、という対立関係の一方に立たない。むしろ、その前提を疑うようにしむけるのである。若者に「お金がありさえすればいい」と言わせておいて、「それなら、命がなくてもよいのだね?」と問い返す。これは別に若者の考えを否定しているのではない。むしろ、若者の考えを、その極限「お金があれば、他のモノはいらない」にまで推し進めたことで、若者自らが自分の最初の考えを捨てざるを得ないところに追い込むのである。
議論では対立している前提を崩してみる
自分の場合、視野がせまく、一方向のみの意見に偏りがちです。
視野を広げるためにも、自分の意見対して、その前提を崩すような問いかけをしてみます。
取り入れたい習慣
今後取り入れたい習慣は以下の3点です。
1) 議論ではよりよい解決を求めること。
2) 議論は「問題―解決―根拠」の形に当てはめること。
3) 議論では対立している前提を崩してみること。
やっちゃえ!オッサン!おっさん は「まだまだ、やりますよ!」。
そしてあなたも「まだまだ、やれますよ!」。いっしょにがんばりましょう!!
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。また遊びにきてください。
よろしくお願いいたします。