【会話力を鍛えたい人向け】落語力を学べます。
今回のオススメ本は、『落語力』です。
本書は、会話力を鍛えたいあなたへオススメです。
本書は、希代の落語家であり、思想家でもあった師匠から体得した至言・金言、および師匠が築いた師弟制度など「落語」から学び取ったことを、サラリーマンにも役立つよう、わかりやすく換言した「お悩み解決本」です。
著者について
著者は落語家です。
大学卒業後ワコールに入社、3年間のサラリーマン体験を経て、1991年に立川談志18番目の弟子として入門します。
そして、2000年には二つ目昇進、2005年には真打へと昇進します。
「サラリーマンに求められる対応力も、落語界に入ってからの、芸人として求められる動きも、ほぼ同じではないかっという結論にいたった」とサラリーマン体験のある著者は言います。
サラリーマンの目的は「利益の追求」であり、落語家の目的は「芸の向上」です。
どちらも「個々の技芸をいかに向上させるか」にシノギを削っているのです。
落語力
本書には落語力がまとめられています。
【1】 落語は、ビジネススキルをアップできる知恵の宝庫
【2】 人生の目的は人脈づくりにある―実践的「人脈の作り方」
【3】 人生に役立つ「落語の底力」
ここからは、本書のオススメページを紹介していきます。
訴えたいことをいちばん最後に持ってくるとしたら
◆83ページ~86ページ◆
「今日の商談なんですが、最後に持ってきたのは、演出でしたか?」
「おお、青木君、わかっていたか?君は学生時代に落語研究会におったさかい、わかるやろ?演出は逆算や」
「逆算?」
「せや。訴えたいことをいちばん最後に持ってくるとしたら、逆算して、じゃ、何をいちばん頭に持って来たら効果的か考えるんや。たいがいの若い人は、いちばん言いたいことを前に持って来て、ガンガン言うて来るやろ?そんなことされてみい、女の子やったら、引いてまうで、逆なんや。まずは信頼関係なんや」
商談は逆算で考える
今までは、どちらかと言えば、言いたいことを、並べ立てるタイプでした。
これからは、一番言いたいことを最後に持ってくるようにして、その前に言うことを一つずつ、逆算しながら考えるようにします。
そういえば、相棒の杉下警部も「最後にひとつだけ」と言って最後に質問されます。
実は、これが一番言いたい(聞きたい)ことなのでしょう。
落語はワクチンでもある
◆154ページ~156ページ◆
さまざまな人生の場面を活写している落語の中には、「あいつが来たから無視しようぜ」とか「あいつをみんなでよってたかっていじめようぜ」という場面は一切出てきません。なぜか?それは、落語には「すべてを受け入れる懐の深さがあるから」です。いや、笑いというのは、もともと拒否からではなく、許容から生まれるからなのでしょう。落語の世界では、バカの代名詞の与太郎のやることなすことを、否定するのではなく肯定し、受容するからこそ、そこに齟齬が生じ、「笑い」へと昇華するのです。
否定ではなく肯定し受容する
全てを受け入れ、それを「笑」に代えられる懐の深い、ユーモアのある人間を目指します。
まずは笑顔の練習から取り組みます。
「幇間持ちと若旦那」は「広告代理店とスポンサー」の関係
◆176ページ~179ページ◆
一八も最初は調子よく、そして如才なくこの会話継続力を発揮します。とくに相手にひたすら合わせます。「いい天気だな」「へい、いい天気です」「でも、雲が出てきたな」「出てきました。あの雲、気になりますな」「腹が減ったな」「お腹すきました。ペコペコ」「鰻にしようか」「いいですね、鰻、私も大好き」「俺は本当はそばのほうが好きなんだよ」「あ、実は私もそばのほうが好きなんです」「でも、金がないから帰るか」「じゃあ、帰りましょ」……。会話を相手に合わせて継続させ続けるなかで、なんとか相手と価値観を一致させ、そして「琴線」に触れ、しまいには「金銭」をひねり出させようとするわけです(笑)。
相手にひたすら合わせる
この一八の姿勢は見習いたいです。
会話していると自分の考えを言いたくなります。
しかし、ここはグッと堪え、相手に合わせて、相手が気持ちよく会話を継続できるように挑戦してみます。
おっさんの選択
本書から学んだ落語力のポイントは以下の3点です。
1) 商談は逆算で考えること。
2) 否定ではなく肯定し受容すること。
3) 相手にひたすら合わせること。
やっちゃえ!オッサン!おっさん は「まだまだ、やりますよ!」。
そしてあなたも「まだまだ、やれますよ!」。いっしょにがんばりましょう!!
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。また遊びにきてください。
よろしくお願いいたします。