地方再生のカギは人にある
最近、地方再生に関心があります。
そこで今回は地方再生をテーマにした本をご紹介します。
今回のオススメ本は、『奇跡の村 地方は「人」で再生する』です。
著者について
著者は、地方自治のジャーナリストです。
1999年からサンデープロジェクトの番組ブレーンを務められ、自治体関連の企画・取材・レポートを担当されています。
日本一首長に直接取材している記者とも言われている方だそうです。
地方再生のカギは人にある
本書には、地方再生のキッカケを作った人々を中心に紹介されています。
第1章 奇跡の村「下條村」
第2章 消滅可能性ナンバーワン?「南牧村」を訪ねて
第3章 人をつなげる役場職員「旧・藤野町」
本書で紹介されている地方は以下になります。
※藤野町ホームページは完全閉鎖されているので、代わりに観光協会ホームページを掲載しています。
ここからは、本書で強く心に残った個所を紹介していきます。
民間企業で職員研修
◆42ページ~44ページ◆
伊藤村長は役場職員の意識改革を最重要課題とし、真っ先に取り組むことにした。「一般の人から録をもらっているのだから、せめて一般企業並みに仕事をしてくれよ」と、職員に言い続けた。だが、反応はよろしくなかった。当時を知る下條村の職員OBは「村長は会議の度に、「あーでもないこーでもない」と厳しく言っていました。とにかく「効率よく仕事しろ」とそれはもう口うるさかった」と語る。前の村長はガミガミ言わなかったのに伊藤村長は…という不満が職員の間に充満していったという。そして、職員OBは「どんなに口酸っぱく言ってもダメなので、それで研修となったんだと思いますよ。それはもちろん、組合問題になりました」と、当時の出来事を振り返る。
意識改革が大切
伊藤村長は、会社経営者から村議員に転じ、さらに村長になられた方です。
自分を褒めたいと思うことの一つに「お大尽の集団だった役場職員を意識改革させたこと」を挙げられています。
まずは意識を変えることから始まるのですネ。
「夫婦で500万円はいけますよ」
◆138ページ~142ページ◆
伊藤さんは自分が栽培した野菜や花卉などを市場に出荷せず、スーパーや直売所などで販売している。そんな伊藤さんはこう語るのである。「南牧村の農業には可能性があります。大規模、高収入の農業は無理ですが、大規模農業以上に生活は安定して豊かになれます。夫婦で500万円はいけますよ」南牧村は昼と夜の寒暖の差が大きいため、害虫の被害が少ないという。また、大規模農業は機材などにコストがかかり、労働時間も長くなってしまうが、南牧村のような斜面の狭い畑での小規模農業はかえって効率よくできると利点を語る。南幕村では、借金をせずに自分の体力に合った規模の農業に徹すれば、年齢にかかわらず生き生きとした生活を送ることができると、伊藤さんは名言する。本当にそんなことが可能なのだろうか。
自分の体力に合った規模の農業に徹する
こちらの伊藤さんは、先程の伊藤村長とは別の方です。
1992年に埼玉県から南牧村に転居されてきた移住者の先駆け的な存在の方です。
現在はブルーベリーや花卉のなどを栽培されています。
老後の選択肢のひとつとして、小規模農業を営むはありかもと思いました。
シュタイナー学園の受け入れ
◆172ページ~178ページ◆
中村さんは異色の役場職員といえた。前例のないことや未知なるものに拒絶反応を示すことなく、逆に興味関心を持つタイプだった。発想も柔軟で、視野も広い。公務員としてはかなり珍しい存在だった。穏やかで控えめな性格で、人を押し退けて前へ出るようなことを嫌う。人を見て対応を変えることもなく、とにかく眼差しが温かい。
前例のないことや未知なるものを受け入れる
中村さんは藤野町の職員で、移住希望者からの様々な相談に応じられていた方です。
広い視野と柔軟な発想で、未知なる新しいことに積極的に挑戦されたのでしょう。
ちなみにシュナイター学園とは、オーストリア生まれの思想家の理念に基づき、芸術や体験学習を重視する教育活動を行っている学校です。
テストや点数による評価は行わずに、8年間を教育上のひとまとまりと考えて、その間を一人の担任が受け持つなど独自のカリキュラムを持っている学校です。
確かに日本にはあまり馴染みのない変わった学校ですネ。
「変わった学校」と「自然」とは、相性がいいように感じるのは、おっさんだけですか?
おっさんの選択
本書から学んだ地方再生のポイントは以下の3点です。
1) 意識改革が大切こと。
2) 自分の体力に合った規模の農業に徹すること。
3) 前例のないことや未知なるものを受け入れること。
やっちゃえ!オッサン!おっさん は「まだまだ、やりますよ!」。
そしてあなたも「まだまだ、やれますよ!」。いっしょにがんばりましょう!!
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。また遊びにきてください。よろしくお願いいたします。