【ディベートで超論理思考を手に入れる】ディベートの方法論が学べます。
今回の読書メモは『ディベートで超論理思考を手に入れる』です。
本書を手にした理由はディベートについて学びたいと考えたからです。
本書にはディベートの方法論がまとめられています。
本書の狙いは、論理的思考力を身につけ、徹底的に極め、さらに論理を超えることによって、「超人脳」をつくりあげようというモノです。
ディベートを学ぶことで、自我から離れ、自分の頭で物事を考え、一段高い抽象度で物事を捉えることができるようになります。
著者
著者は科学者の方です。
認知科学者(機能脳科学、計算言語学、認知心理学、分析哲学)であり、計算機科学者(計算機科学、離散数理、人工知能)でもあります。
多くの役割も担われています。
目次
【第1章】論理脳の強化で人は超人になれる!
【第2章】ディベートこそ脳強化の最強の方法だ
【第3章】論理脳を強化する!
【第4章】トゥールミンロジック
【第5章】超人脳ディベート実践編
【第6章】「超論理」発想で人生をコントロール
ここからは、本書でフセンをつけた箇所をまとめておきます。
自分の頭で考えるとは、どういうことか?
◆44ページ~50ページ◆
では、自分の頭で考えるにはどうすればいいのでしょうか。ひとつは、「この世に絶対的な真実はない」と知ることです。先ほどのゲーテルの不完全性定理を思い出してください。ある世界の無矛盾性はその世界では証明できないわけです。「このニュースは絶対に正しい」とは決して証明できないわけです。真実と思われることでも、裏と表が必ずあり、両面を知ってはじめて見えてくるものがあるのです。真実とか、当たり前と思えるものでも、常に疑ってみることは、自分の頭で考えるためのよい方法です。もうひとつ、自分の頭で考えるために重要なことがあります。それは、ちょっと逆説的に聞こえるかもしれませんが、「自分というものはどこにもいない」ということを知れということです。自分の頭で考えようとするとき、自分とは「他人が見た自分の総体」だからです。免疫システムが他者から自己を定義するようなものです。免疫システムにおいては、事故の認識は他者との反応からしか成り立ちません。つまり、自分の頭で考えたつもりでもどうしても他人に影響から抜けだせないわけですから、自分を強く意識すればするほど、他者の影響も増幅されてしまいます。逆説的ですが、自分を意識せず他者について考えれば考えるほど、自分がわかるということです。
真実とか当たり前と思えるものでも常に疑ってみる
真実とか当たり前と思えるものは、そのまま受け入れていました。
また、人から聞いたことも、そのまま鵜呑みにしていました。
これからは自分の頭で考えるために物事を常に疑ってみる習慣を身に着けます。
抽象度を上げられるかが、勝負の分かれ目
◆157ページ~160ページ◆
だから、抽象度を上げて、相手が言ったことのいくつかをひと括りにしてまとめて反駁するのです。これができれば、ひとつの主張で相手の主張を複数攻撃できるわけです。「六本木」と「赤坂」と「白金」と「新橋」について反論するときに、「港区」の話にして反論すれば一気に時間を短縮できるのと同じです。抽象度を高めると、一見、関係のなさそうな事象がつながって、そのつながったものに対して意見を言うことで、全部を一度で網羅できます。多くのことに反論するときは、抽象度を上げて、一度で反論する。これができるかどうかはディベート、いや議論一般で勝利するためのキーポイントになるのです。
抽象度を上げて一度で反論する
「抽象度を上げる」という表現、最近読んだ本で何度か出会いました。
抽象度を上げることで、汎用化でき、色々な場面で応用できるようになるのでしょう。
議論で勝利するために、抽象度を上げ、反論するというスキルも習得したいと思います。
トップディベーターならやっている「共感覚」とは?
◆194ページ~196ページ◆
論理をイメージでとらえるというのは訓練すればさほど難しいことではありません。五感を別の感覚でとらえることを「共感覚」といいますが、この共感覚を身につけることができると思考そのものも五感として捉えることができるようになります。共感覚の具体的な訓練は私の著書でよく紹介していますので、ここではどんなふうにやるのかを説明します。例えばこんな具合です。日本の財政問題は赤いイメージ、赤字国債は青いイメージ、インフレは黄色いイメージ、核の恐怖は黒いイメージ、原子力潜水艦のリース契約は緑のイメージといったように、思考に色をつけていくのです。これは別に色でなくても構いません。音でも、味でも、匂いでも、五感に関するものであればOKです。ただ、人間は視覚が最も発達していますから、多くの人にとって色が一番イメージしやすいと思います。この赤や青や黄色や黒や緑などを頭の中でイメージし、「赤字国債でインフレが起こる」と言われたら青と黄色をつなげたり、それに反論するためにものすごく鮮やかな黄色の“適正インフレ”という概念をイメージしてそこにくっつけて反論したり、頭の中で色のかたまりをくっつけたり、動かしたり、離したり、新たな色を持ってきたりするのです。こうすることで、言語を解することなく、スピーディに論理の応酬を把握でき、反論もすぐにできるようになります。実際にはこの色のイメージを言語化して相手やジャッジに伝えることになるのですが、トップレベルのディベートになりますと、自分、相手、ジャッジがみな同じように抽象空間をイメージしています。
論理をイメージでとらえる
キーワードを色でイメージして論理をイメージでとらえるという訓練を積んでいきます。
取り入れたい習慣
今後取り入れたい習慣は以下の3点です。
1) 真実とか当たり前と思えるものでも常に疑ってみること。
2) 抽象度を上げて一度で反論すること。
3) 論理をイメージでとらえること。
やっちゃえ!オッサン!おっさん は「まだまだ、やりますよ!」。
そしてあなたも「まだまだ、やれますよ!」。いっしょにがんばりましょう!!
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。また遊びにきてください。
よろしくお願いいたします。