四十路の選択

タイトルは『鷹の選択』にならって『四十路の選択』としました。

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【最高の戦略教科書 孫子】競争状態での原理原則が学べます。

 

今回の読書メモは『最高の戦略教科書 孫子です。 

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本書を手にした理由は戦略について学びたいと考えたからです。

戦略の教材としてあげられるのが、「方向性」であれば歴史書、そして「競争状態での原理原則」であれば「孫子」という古典なのです。

孫子」を自分にとっての智恵として吸収するためには、「簡単に言いなおせばどうなるのか」「より一般的に表現するとどうなるのか」といったように、まず抽象度をあげて考える必要があります。

そのうえで望ましいのは、「「孫子」にはこんな原則があるが、現代では通用しないのではないか」「自分の今までの経験からいえば、この指摘は逆になるのではないか」と、その抽象化した内容にツッコミを入れ、「その原則が成り立つ前提条件とは何か」「成り立たない状況での戦略とは何か」と考えることです。

このことによって、はじめて「競争状態での原理原則」の感覚は涵養されます。

 

著者

最高の戦略教科書 孫子

最高の戦略教科書 孫子

 

著者は、作家、中国古典研究家の方です。

大学卒業後、大手書店勤務を経て、現在は中国古典、主に『孫子』『論語』『老子』『荘子』『三国志』などの知恵を現代にどのように活かすかをテーマとした執筆や、企業での研修・講演を行っています。

 

目次

【第一章】百戦百勝は善の善なる者にあらず

【第二章】敵と味方の比べ方

【第三章】戦いにおける二つの原則――不敗と短期決戦

【第四章】兵は詭道なり

【第五章】情報格差のある状況での戦い方――各個撃破と急所

【第六章】情報格差が作れないときの戦い方 1主導権と裏の読みあい

【第七章】情報格差が作れないときの戦い方 2無形と勢い

【第八章】自国内での戦い方――地形とゲリラ戦

【第九章】勝は度から導き出される

【第十章】勝てる組織と将軍の条件

【第十一章】情報を制する者は戦いを制す

【第十二章】そもそも人生やビジネスに、戦いなんて必要ないのではないか

【第十三章】そもそも戦略と戦術とは、どう違うのか

【第十四章】試行錯誤ばかりしていたら心が折れそうなんですけど

【第十五章】ジリ貧状態では、不敗なんて守っていられないのではないか

【第十六章】相手の急所をつけば、すぐに決着などついてしまうのではないか

【第十七章】詭道やだましあいなんて、品性下げそうでいやなんですけど

【第十八章】「各個撃破」なら勝てるのに、なぜ「選択と集中」では失敗するのか

【第十九章】追いつめる以外の「勢い」の出し方はないのか

【第二十章】弱者はどのように振る舞えばよいのか

 

ここからは、本書でフセンをつけた箇所をまとめておきます。

 

彼我をどう比べるか

◆52ページ~56ページ◆

責任者は、どちらが戦いの理由を下まで浸透させているか

将軍は、どちらが有能であるか

天の時と地の利は、どちらに有利であるか

法令はどちらが徹底し、兵器や兵站はどちらがすぐれているか

軍隊は、どちらが精強であるか

兵卒は、どちらが訓練され、組織されているか

賞罰は、どちらが公正に行われているのか

  

自社と競合先を比べて分析する

「目的の浸透」「リーダーの資質」「天の時と地の利」「法令の徹底」「組織の精強さ」「訓練」「賞罰の公正さ」について競合先と比較するようにします。

 

勝負師にはバランスの良さが不可欠

◆198ページ~201ページ◆

1.「勇」のあり過ぎる人は、必死になり過ぎてしまう、すると討ち死にしてしまう。

2.「智」のあり過ぎる人は、自分の身の安全を考えてしまう、すると捕虜になる。

3.「厳」のあり過ぎる人は、感情面を刺激されて、敵の術中にはまってしまう。

4.「信」のあり過ぎる人は、清廉潔白にこだわり過ぎて、敵の挑発に黙っていられない。

5.「仁」のあり過ぎる人は、民衆を思いやり過ぎて、神経をやられてしまう。

  

「勇」「智」「厳」「信」「仁」のバランスをとる

「必死になり過ぎない」「身の安全を考え過ぎない」「感情的にならない」「清廉潔白にこだわり過ぎない」「メンバーを思いやり過ぎない」。

何事もバランスが大切です。

バランスをとるために、冷静になって自分を客観的に見つめるようにします。

 

彼を知り、己を知るとは

226ページ~228ページ◆

1.戦力差を鑑みて、勝てない相手とは戦わない

2.勝てる相手とだけ、勝てるやり方で戦う

3.味方が一致団結している

4.情報格差によって、敵は「え、戦うの」「準備が全然できていない」という状態になっている

5.有能な現場責任者に全権委任がなされている

これだけの前提や内容を含んだうえで、彼を知り己を知って戦ったなら、百回戦っても大丈夫だ、というのだ。そりゃ当たり前だよね、という声が聞こえてきそうだが、結局「孫子」とは、当たり前に勝てることを、当たり前に積み上げることを旨とした戦略書なのだ。

 

彼を知り、己を知る

「戦力差」「勝てるやり方」「味方が一致団結している」「情報格差」「現場責任者」の観点から競合を知り、自社を知るようにします。

 

取り入れたい習慣

今後取り入れたい習慣は以下の3点です。

1) 自社と競合先を比べて分析すること。

2) 「勇」「智」「厳」「信」「仁」のバランスをとること。

3) 彼を知り、己を知ること。

 

やっちゃえ!オッサン!おっさん は「まだまだ、やりますよ!」。

そしてあなたも「まだまだ、やれますよ!」。いっしょにがんばりましょう!!

                       

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。また遊びにきてください。

よろしくお願いいたします。