【はじめての問題解決力トレーニング】アマチュアの問題解決の方法が学べます。
今回の読書メモは『はじめての問題解決力トレーニング』です。
本書を手にした目的は問題解決力を向上したいと考えたからです。
プロにはプロの、アマチュアにはアマチュアの問題解決があります。
膨大なデータの収集から緻密な分析はプロの問題解決です。
アマチュアの問題解決では、限られた事実から問題の“あたりづけ”ができればそれで十分です。
そのためには、事実データをチャート化して問題の全体像を捉えたうえで、顧客や当事者にその問題の原因について質問していきます。
本書にはアマチュアの問題解決の方法がまとめられています。
問題解決、5つの取り組み
(1)自社・自部門の業績推移を事実ベースで知る。
(2)市場の成長機会について事実ベースで理解したり、顧客を観察することでイメージを持つ。
(3)事業の流れや業務の流れを時系列で整理して、バリューチェーンを作成する。
(4)そのバリューチェーンを問題点を考えるための整理軸として使い、課題を特定していく。小さな問題は気にせず、大きな問題に着目する。
(5)その問題の解決法を考えて、インフラや人の問題を意識して、どのように実現するかも考えてみる。
著者
はじめての問題解決力トレーニング―――図を描けば本当の問題点が発見できる
- 作者: 斎藤顕一,竹内さと子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/05/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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著者は、ビジネス・ブレークスルー大学経営学部教授とビジネス・ブレークスルー大学専任講師のお二人です。
ビジネス・ブレークスルー大学とは大前研一氏が学長を務める大学です。
目次
【プロローグ】身近な例でチャートを描いて、問題点を“あたりづけ"してみる
【1章】自社の現状に問題はあるのかないのか、基本の数字でざっくりつかむ
【2章】参入している市場にチャンスがあるのかないのか、を知る
【3章】自社のバリューチェーンのどこに課題があるかを理解する
【4章】自社のインフラにどのような課題があるのかを理解する
【5章】問題の本質をつかまえたら、解決の方法をイメージしてみる
ここからは、本書でフセンをつけた箇所をまとめておきます。
成長セグメントを押さえる
◆69ページ~71ページ◆
顧客が求めるものが多様化していることもあって、たとえ全体市場が停滞していたとしても、その中で伸びている特定製品市場セグメントはあります。それらの比較的“成長しているセグメント”がなぜ成長しているのかを考えて施策に反映すれば、自社の業績も拡大させることができます。
なぜ成長しているのかを考える
どんな市場にも、必ず伸びている特定製品はあります。
なぜ、その特定製品が伸びているのかの仮説を考え、自社の施策に盛り込み、取り組んでみます。そして、施策実施後は仮説の検証を行い、次の施策へ反映していきます。
時間の順に並べて完成させる
◆98ページ~101ページ◆
矢羽根の中の大きな流れの下に、具体的な活動を書き込んでいくと、ほかにももれがあることに気づくはずです。それらを加えてみると、競争力を高めるために必要な取り組みの全体像が見えて、やるべきことのイメージが鮮明になります。バリューチェーンを自分で書く最大の理由はここにあります。まずはここで見てきた流れのとおりに、自分の会社、あるいはあなたがいる事業部のバリューチェーンをぜひ一度書いてみてください。きっと問題の“あたりづけ”につながるはずです。
バリューチェーンを自分で書く
バリューチェーンを書くことで、色々なことが見えてくるのでしょう。
そのバリューチェーンを競合他社と比較してみたり、顧客の視点で評価してみたりしてみます。
自分中心の質問をしてしまう
◆106ページ~107ページ◆
問題の“あたりづけ”を行うために質問する時は、質問の趣旨を説明し、相手の立場や役割を考えたうえで、本人が話したいことから聞いていく必要がありますが、これができない人が少なくありません。クライアントのチームメンバーと一緒に、彼らの顧客にインタビューに出かけた時のことです。顧客ニーズを理解して製品開発に役立てるのが目的でしたが、メンバーの1人である電気設計のエンジニアの初めの質問は、「お客さまが考えている電気にかかわる問題点は何でしょうか」というものでした。電気設計を担当する彼が、自分の関心のあることを聞きたいと思うのは当然です。でも、相手にとっては、電気の問題は数ある問題点の一部にしかすぎず、もしかしたら電気部分については問題視していない可能性さえあります。このように、自分の聞きたいことと相手が言いたいことの間にギャップがあると、インタビューはうまく進みません。
相手が話したいことから聞いていく
今までは、自分の聞きたいことばかり質問していました。
「自分のしゃべりたいこと」を「相手にしゃべらせること」ができるようSPINを実践していきます。
※SPINについては以下の記事を参照のこと
取り入れたい習慣
今後取り入れたい習慣は以下の3点です。
1) なぜ成長しているのかを考えること。
2) バリューチェーンを自分で書くこと。
3) 相手が話したいことから聞いていくこと。
やっちゃえ!オッサン!おっさん は「まだまだ、やりますよ!」。
そしてあなたも「まだまだ、やれますよ!」。いっしょにがんばりましょう!!
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。また遊びにきてください。
よろしくお願いいたします。