【クロージングが苦手な営業マン向け】お客様の成功を手助けするための営業
今回のオススメ本は、『ヘルピング・クライアンツ・サクシード』です。
本書は、クロージングが苦手な営業の方へオススメです。
お客様の成功を手助けすることに力点を置いた営業の「考え方」「スキル」「プロセス」などがまとめられています。
黄色信号でどうしていますか?
本書では、お客様の反応がOKの場合は青色信号、NGの場合は赤色信号です。
そして、どちらか分からない場合は黄色信号です。
次のプロセスへは、青色信号を確認してから進みます。
したがって、黄色信号の場合は、一旦減速し、信号の色の確認が必要です。
あなたは、黄色信号の場合、どうしていますか?
おっさんは、お客様の反応を気にしつつも、次のプロセスへ進んでいました。
これでは、ダメなやり方です。
各プロセスで、どのように信号の色を確認すればいいのか?そのやり方について、少し本書をのぞいて、見てみましょう。
著者について
ヘルピング・クライアンツ・サクシード―顧客とWin‐Winの関係を築く、セールスの極意!
- 作者: マハンカルサー,ランディイリッグ,フランクリンコヴィージャパン
- 出版社/メーカー: キングベアー出版
- 発売日: 2009/05
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 3回
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著者は、フランクリン・コヴィー社セールス・パフォーマンス・グループの創設者とシニア・コンサルタントの2人です。
創設者の方は、顧客開拓および企業感セールスの分野の世界的権威の方で、有名企業多数をクライアントとしています。
シニア・コンサルタントの方は、ヘルピング・クライアンツ・サクシードのセールス手法を駆使してビジネスの収益力向上を目ざすクライアントの訓練・指導およびコンサルティング分野で活躍されています。
本書では、「信頼=動機+専門知識」と定義されています。
お客様から信頼を得るためには、お客様の利害と一致する動機、そしてお客様のニーズを満たすソリューションの提供に必要な専門知識が必要になります。
ヘルピング・クライアンツ・サクシード
本書には、お客様の成功を手助けすることに力点を置いた営業がまとめられています。
第1章 基本的前提
第2章 具体化の概要
第3章 ニーズを具体化する
第4章 資源を具体化する
第5章 意思決定を具体化する
第6章 成約:意思決定を促す技術
第7章 新たなニーズの発掘を切り出す
ここからは、本書のオススメページを紹介していきます。
単刀直入に述べる
◆67ページ~ページ◆
黄色信号に対する一つの非常に効果的な対応は、あまり感情的にならずに単刀直入に言うことだ。そのためには、次の三つのステップを踏む言い方をするとよい。
ステップ1、「ちょっと気になっていることがあるのですが」「ちょっと理解しづらい点があるのですが」「少し問題があるように思うのですが」などと切り出す。
ステップ2、気になっていること、理解できないこと、問題点を具体的に述べる。彼らのニーズを満たす、あるいは求める結果を実現するためのソリューションがあるのに採用してもらえそうもない、と懸念を伝える。
ステップ3、どうしたらいいか、と尋ねる。
黄色信号では減速する
本書では、お客様の反応が青色信号とも赤色信号とも言えない場合(黄色信号)は、次のプロセスに進む前に減速して確かめるよう提案しています。
おっさんの場合、赤色信号を確認するのが怖くて、あやふやな黄色信号のまま、次のプロセスへ進んでしまうことがありました。
これからは、黄色信号では、前述の三つのステップを踏むようにします。
真の質問に答える
◆241ページ~249ページ◆
持っていると重宝するテクニックの一つに、反対質問という手法がある。反対質問とは、相手の質問にこちらも質問で答えるもので、コミュニケーション手段としてかなり強力だが、相手を苛立たせる危険性もなくはない、これから説明するやり方を善意で実行すれば、反対質問していることに気づかれないか、気づかれたとしても嫌な顔はされずにすむだろう。まず、反対質問のねらいを確認しておこう。
- 真の質問を理解し、それに答える。
- 見せかけの質問に答えるのを防ぐ。
- 話したがっているクライアントの話の腰を折らない。
効果的な反対質問の要素を式で表すと次のようになる。
質問を聴く+緩衝表現+反対質問=効果的な反対質問
見せかけの質問に答えるのを防ぐ
おっさんの場合、直ぐに見せかけの質問に答えていました。
きっと、「この人、何も考えていないなぁ」と思われていたことでしょう。
これからは、真の質問を探り、答えるようにします。
そのためには、効果的な反対質問(=質問を聴く+緩衝表現+反対質問)を行います。
緩衝表現って分かりますか?本書には、以下の表現が記載されていました。
「ご質問、ありがとうございます。」
「それはいい質問ですね。」
「その点を提起いただいてありがとうございます。」
「なるほど。それは考えませんでした。」
「私もたった今、その点を疑問に思いまし。た」
「いくつかのことが思い浮かびます。」
他にも、「相手の質問に対する簡潔な答え」などが紹介されていました。
価格交渉のタイミング
◆281ページ~282ページ◆
ほかの問題がすべて解決されたかどうか知るには、価格を一度除外してみて相手がどういう態度に出るか様子を見るとよい。こんな言い方ができる。「私どものこの価格は、御社が求められる成果を実現するために設定してあります。それなりの条件なしにこの価格を変えられるかどうかはわかりませんが、一つお尋ねします。価格を変更できたとしたら、御社はどうなさいますか」「お宅と契約しますよ」と相手がはっきり言ったら、価格以外には問題が存在しないということであり、そうしたら価格の話に入る。もし相手が何かほかのことを言い出したら、価格で同意を取り付けても成約には至らないだろう。そんなときはこう言おう。「私どもの目的は、御社のニーズを真に満たすソリューションを提供させていただくことです。価格は合意したとしても、何か重要な問題が残っているようですね。何が問題なのでしょうか」我々としては、価格以外の問題をすべて先に処理することを目ざす。そのほうが価格について合意しやすく、かつ納得のいくものになるからだ。
価格交渉は、ほかの問題がすべて解決されてから行う
おっさんは、いつも商談の早い段階で価格の話をしていました。
これからは、価格の話は最後に行います。
そのために、前述のような質問でお客様の様子を見るようにします。
おっさんの選択
本書から学んだ営業のポイントは以下の3点です。
1) 黄色信号では減速すること。
2) 見せかけの質問に答えるのを防ぐこと。
3) 価格交渉は、ほかの問題がすべて解決されてから行うこと。
やっちゃえ!オッサン!おっさん は「まだまだ、やりますよ!」。
そしてあなたも「まだまだ、やれますよ!」。いっしょにがんばりましょう!!
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。また遊びにきてください。よろしくお願いいたします。